「グリーフケア」という言葉を、最近耳にする機会が増えたように思います。

グリーフ(grief)とは、日本語で「悲嘆(ひたん)」と訳される言葉です。大切な人やものを失ったときに、自然に湧き上がってくる、さまざまな感情や反応のことを指します。そして「グリーフケア」とは、その悲しみを抱える方に寄り添い、支えていく関わり全般のことをいいます。

悲しみは「治すもの」ではない

グリーフケアと聞くと、「悲しみを早く癒やして、元気にしてあげること」だと思われるかもしれません。ですが、グリーフケアの基本的な考え方は少し違います。

悲しみは、無理に取り除いたり、急いで乗り越えたりするものではありません。大切な存在を失った以上、悲しみが生まれるのはごく自然なことです。グリーフケアが目指すのは、その自然な悲しみのプロセスに、本人のペースで向き合えるよう、そっと寄り添うことです。

どんな場面で必要とされるのか

グリーフケアは、死産や流産、身近な方との死別だけでなく、さまざまな「喪失」の場面で必要とされます。

  • 大切な家族やパートナーとの死別
  • 妊娠・出産にまつわる喪失(死産、流産など)
  • ペットとの別れ
  • 環境の大きな変化にともなう喪失感

私は助産師として、特に妊娠・出産に関わる喪失を経験された方々に向き合う機会が多くあります。そうした経験の中で感じるのは、「悲しみのかたちは一人ひとり違う」ということです。

このブログで伝えたいこと

このブログでは、グリーフケアの基本的な考え方や、悲しみと向き合う中で心に浮かびやすい感情、日常の中でできる小さな工夫などを、少しずつご紹介していきます。

今、大切な人を亡くされてつらい思いを抱えている方にも、そうした方を近くで支えたいと思っている方にも、何か一つでも心に留まるものがあれば嬉しく思います。